CREATORS

りょーちもRyo-timo

1979年生まれ。 アニメーター/イラストレーター/演出家/監督/技術者など、多彩に活躍。3DCGやFlashなどにも精通し先進的な技術をアニメーション制作に取り入れている。それらを生かした大胆かつ軽快なアクションと可愛いキャラを魅せるのが得意。"新世代アニメーター"として活躍が注目されるクリエイター。

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WORKS

  • 『イドも』(2020)監督
  • 『GODZILLA 怪獣惑星』(TV/2017)絵コンテ
  • 『正解するカド』(TV/2017)絵コンテ、演出、作画監督
  • 『亜人』(TV/2016)ストーリーボード、演出
  • 『月刊少女野崎くん』(TV/2014)OP絵コンテ、演出
  • 『夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜』(TV/2013)監督、キャラクターデザイン
  • 『鉄腕バーディー DECODE』(TV/2008)キャラクターデザイン、総作画監督

INTERVIEW

今まで関わった作品の中で、自分の思いを前に出してよかったなと思ったことはありますか。 いろいろありますよ。たとえば演出をした『正解するカド』。スタッフはメカデザインの人を除いて、科学にそこまで詳しくなかったんです。SF作品を好きな人はいたけれど、科学そのものにはあまり興味がなかった。なんとなくでいいんじゃないかみたいな感じだったところに、「いや科学はこうですよ」「実際に物理的に見せるんだったらこうですよ」と進言したら、演出をやらせてもらえたんですよ。
僕は科学がずっと好きだから、妥協したくなかった。そういう主張ができるようになったのも、3Dアニメをやるようになってからです。通常のアニメーションでのSFだと、科学的考証や作画的難度を優先するために表現を抑えざるをえない時があるんです。だけど3Dアニメはどうしたって3Dソフトを触っているので、デジタルベース。そこに否応なく向き合っているから、しっかり表現することは得意分野なんです。「ここはやっぱり立体的に見せたい」となったときに、「モデルなので立体的に回せますよ。じゃあ立体でいきましょう」ってできる。僕の表現したいことと、表現の仕方がマッチしていた。それで3Dにシフトチェンジしたんです。

りょーちもさんは、プリプロダクションを主に行う「パンケーキ株式会社」ではディレクター、教育者、研究者という肩書ですね。これはどういうことでしょう? アニメ制作をやっていて、作品作りが作品作りだと思ってたんですけど、実は環境作りが作品作りだと思い知らされました。その時集まったスタッフでないとそのクオリティは作れない。その関係図でないとあの表現ってできない、みたいな。
作り手の気持ちは表に出てしまう。実は環境作りって作品とフィットしている。それなら状況作りをしないことには、いい作品につながらない。僕がやりたいことは人に伝えること、教えること。今、学校でも授業をしているんですが、「こうやりなさい、こういう風にしなさい」といっても生徒の気持ちには刺さらないんですよ。だけど、その人がやりたいことを聞いて、「それってもしかして、こうしたいってこと?」と聞くと、「そうです、それがやりたいんです!」とスイッチが入る。僕は関わった人のスイッチを入れることが好きなんだなと気づいたし、そういう経験が作品演出にもつながっていく。そういう意味での“教育者”ですね。

なるほど。そして“ディレクター”と“研究者”は? 僕が普段掘り下げていることって、ちょっとマニアックすぎるんです。絵を作っていた時にフラッシュでプログラムまでやっちゃって、ポカンとされたり(笑)。僕は研究者の要素が結構強い。それをいかに人に伝えて、いかに作品に転換させていくかという部分を鍛えていかないと、ただ掘っている人になってしまう。そっち側へのつながり方、広がり方を体得しないといけないと思っています。ただ、研究しているだけじゃなく作品もちゃんともつくりますよという意味で、一応“ディレクター”と入れています(笑)